結婚ほど、常識で考えてはいけないものはないと思う。時代によって大きく変化してきたものなのに、今ある形が当然で、それ以外は倫理に反するとまで感じてしまうからだ。我々の当然が未来の非常識にだってなり得るという、価値観に対する謙虚さが必要である。結婚を語る上で、学術的成果を学ぶことは欠かせないのであり、その際、山田昌弘先生の『結婚不要社会』は、かっこうの手引きとなるだろう。 ……… かつての「嫁して3年、子なきは去る」ということわざは、女性の人権蹂躙そのものという感じがするが、社会保障などない昔は、イエを存続させるしか人々に生きる術はなく、相手を変えてみる以外に不妊の原因を知りようがないのでは、互いのためにやむを得ない仕儀であった。むろん、今では、結婚せずとも老後の保障は得られるにしても、社会を持続させるために、変わらず、結婚は重要な要素であり続けている。 山田先生は、新著の第1章で、結婚難の原
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