ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 12月6日、木曜日、午前10時。 渕上マネージャが、突然、緊急ミーティングを招集した。勤怠管理システムリプレイスプロジェクトに関わる全員が参加を求められた。 「急になんですかね?」会議室に向かう途中、亀井くんが訊いてきた。 「さあねえ」あたしは首を傾げて、隣を歩いていた磯貝課長を見た。「課長、ご存じですか?」 「さあねえ」と課長はあたしと同じ言葉で答えた。「本社から何か言われたのかなあ」 そういえば、12月に入ってからというもの、渕上マネージャは離席中のことが多かった。毎日の進捗報告には、きちんと現れるものの、それ以外はほとんど姿を見せていない。理由まで気にしていなかったけど。 「どうせスケジュールが遅れているから、どーのこーのって言うに決まってますよ」亀井くんが軽蔑したように囁