飯島 裕一(NEC 第二システムソフトウェア事業部) 前回は、COBOLのファイルは大量データ処理向けに最適というお話しをしました。 今回もCOBOLのファイルについてお話しをしたいと思います。 つねづね思っているのですが、「COBOLのファイル」機能は、オブジェクト指向的な考え方で、言語仕様の中に組み込まれたのではないか、ということです。 どういうことか、もう少し説明をします。 オブジェクト指向は、ひとことで言うと、ソフトウェア対象領域の中から、データと、そのデータに関連する手続きとを抽出し、それらをひとくくりにして「オブジェクト」として捉える考え方です。 COBOLの言語仕様が作られた40数年前、その当時は、当然ながらオブジェクト指向というパラダイムも知られていなかった時代ですが、事務処理には欠かせないファイルおよび、そのファイルに関する手続き(入出力操作)を「オブジェクト」として捉え