河合隼雄さんの著書や研究内容を全て網羅したわけではなく、きわめてミーハーな部分で知っていただけなのだけど、『村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)』や『影の現象学 (講談社学術文庫)』など、印象に残る著作から生きるヒントをもらっていた。心理学に興味を持ったこともあったけど、学術的にというよりは自分の「こころ」の扱いに困り、何かにすがりたくて心理学やカウンセリングというキーワードに反応していた時期があった。 こころの未来研究センターから広報の誘いを受けたとき、ウェブサイトを見て河合俊雄先生の名前を発見した。ああ、こんなところで息子さんが研究をされているんだと驚き、勝手に縁を感じた。センターで扱う研究テーマは宗教、民俗、幸福感、死生観、発達障害など、どれも気になるものだった。大学広報は私には難しいと感じながらも、オファーを受けるしかないと思って契約した。 あのとき、内田さんから誘われてセ
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