2013年10月23日16:00 カテゴリ フェデリーコになりたい ヨーロッパの王様の中で、最も興味をそそる人物は、シュタウフェン朝のフェデリーコ2世(1194~1250年)だ。カントーロヴィチの有名な評伝(皇帝フリードリヒ2世)が、ようやく2011年に翻訳されたので、少しはわが国でも知られるようになったが、シチリア王であり、ドイツ王、エルサレム王であり、ローマ皇帝でもあった人物である。ニックネームは、「世界の驚異」から「反キリスト」まで、生前から毀誉貶が激しかったフェデリーコの個性をよく表している。なぜ、フェデリーコに魅かれるのか。それは、ブルクハルトが「王座上の最初の近代人」と評したように、彼の事跡が時代をはるかに突き抜けていたからだ。4歳で孤児になったフェデリーコは、グローバル都市パレルモで育った。当然、フェデリーコはアラビア語を含めて、他言語を習得するようになる。成人したフェデリー