「日韓友好」を志向する日本人の中には、日本の政府や戦犯企業に対して謝罪と賠償を要求する日本軍「慰安婦」(日本軍性奴隷制)や徴用工(日帝強制動員)の被害者と被害者を支援する韓国の市民団体、そして「被害者中心主義」を掲げる文在寅前政権*1のような韓国の進歩派政権が「日韓友好」を妨げていると考える人もいるでしょう。 たしかに、日本軍性奴隷制問題や日帝強制動員問題といった「歴史問題」の噴出に蓋をすれば、日韓間の「友好親善ムード」が高まるかもしれません。しかし、それはあくまでもうわべだけのものです。 多くの日本人が誤解していますが、日本軍性奴隷制問題や日帝強制動員問題は、日韓両政府間の政治的・外交的対立の問題ではなく、日帝による不法な朝鮮植民地支配を背景とした人権侵害の被害者救済という人権の問題です。そして、日本軍性奴隷制や日帝強制動員に関する歴史認識の問題では、日本軍性奴隷制や日帝強制動員が深刻な