■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ ついにベールを脱いだIntelのCPU&GPUハイブリッド「Larrabee」 ●DirectX 10世代GPUよりCPUに近い構造 Intelがスループットプロセッサ「Larrabee (ララビー)」の概要を公開した。一言で言えば、Larrabeeは、GPUとCPUのハイブリッドだ。NVIDIAの「G80(GeForce 8800」以降や、AMD(旧ATI)の「Radeon HD 2900(R600)」以降の、最新のDirectX 10世代プログラマブルGPUと較べても、Larrabeeの方がよりプログラム性が高い。グラフィックス専用の固定機能ユニットも備えるが、NVIDIAやAMDと較べるとずっと比率が小さく、フルプログラマブルに近いプロセッサとなっている。DirectX 10世代GPUより、さらに汎用コンピューティングへと大きく振ったのがLar
●2009年にはGPUを統合したLincroftに移行 Intelは、新しい低消費電力CPUファミリに「Atom」ブランドを冠した。Atomは、LPIA(Low Power Intel Architecture)としてゼロから開発された「Silverthorne(シルバーソーン)」と「Diamondville(ダイヤモンドヴィル)」系CPUのブランドとなる。また、Silverthorneのプラットフォーム「Menlow(メンロー)」には「Centrino Atom」ブランドがつけられた。 Menlowプラットフォームは、Silverthorneと、対応するチップセット「Poulsbo(プースボー)」で構成される。Poulsboは、ノースブリッジ(GMCH)とサウスブリッジ(ICM)の機能を統合したワンチップで、低消費電力のDirectX 9グラフィックスコアとビデオデコーダ、DDR2(40
●64-bitやVTもサポートするSilverthorne Intelの、低消費電力x86 CPU「LPIA(Low Power Intel Architecture)」である「Silverthorne(シルバーソーン)」の正体が見えてきた。現在、米サンフランシスコで開催されている半導体カンファレンス「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2008」では、IntelがSilverthorneの概要について、初めての発表を行なった。 Silverthorneは、TDP(Thermal Design Power:熱設計消費電力)を2W以下に抑えることをターゲットとした、超低消費電力CPUとして設計された。電力は抑えながらも、PC向けCPUと同等の機能(命令)を備えた。Core 2 DuoのSSE3までの命令セットに互
「Rock」(開発コード名)のチップ写真。4億1,000万個のトランジスタを集積した。チップ面積は396平方mm。製造技術は65nmのCMOSプロセス、11層金属配線。チップの中央にクロスバースイッチ(写真での表記はData Switch)、その上下に2次キャッシュ(写真での表記はL2 data)を配置した。なお2次キャッシュの隣にMCUとあるブロックは、メモリコントロールユニット カンファレンス会期:2月4日~6日(現地時間) 会場:米国カリフォルニア州サンフランシスコ市 半導体回路技術に関する世界最大の国際会議「ISSCC 2008」のメインイベントであるカンファレンスが、2月4日(米国時間)午前に始まった。 4日の朝はカンファレンスの開催に先立ち「Formal Opening of the Conference」と題した15分ほどのセッションがあり、ISSCC 2008の概要をISS
●大小両極のCPUをISSCCで発表 Intelのもう1つのIA-32系CPU「Silverthorne(シルバーソーン)」が、いよいよそのベールを脱ぐ。Intelは、2月3日から米サンフランシスコで開催されている「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」で公開する内容を発表した。 CPUでは今回の目玉は2つ。1つは低消費電力x86 CPU「LPIA(Low Power Intel Architecture)」として設計された初めてのCPUであるSilverthorne。もう1つは、IA-64系で初めてのクアッドコアCPU「Tukwila(タックウィラ)」。電力とパフォーマンスではローエンドとハイエンドに位置する両極のCPUの発表となる。 Silverthorneは、2W以下のTDP(Thermal Design
2000年代にPCの業界が犯した最大の過ちは、パーソナルコンピュータを家庭に普及させようとしたことだ。この時期は、携帯電話がみるみるうちに個人に浸透していった時代とも重なる。その時期に、PCの業界は、まるで固定電話を勧めるようなビジネスを展開していたのではないか。 ●携帯電話が嫌いなわけじゃない Hewlett-Packard(HP)の業績が好調だという。残念ながら日本ではまだ世界最大のPCベンダーというイメージを実感できるような成績は見い出せないが、ワールドワイドに視点を移せば、それを確認できる。そのHPが、このところ掲げているのが「The Computer is Personal Again」というスローガンだ。まさにパーソナルコンピュータへの回帰である。そしてアップルもまた、家族でPCといったスタイルのパーソナルコンピューティングは眼中にない。 もはや、企業で使われるPCはパーソナル
●チックタックモデルの2つのCPUチーム Intelの言う『チックタック(Tick Tock)』モデルは、本当にうまく行くのだろうか。チックタックモデルとは、2年置きにCPUのプロセス技術を革新(Tick)、その中間の2年置きにCPUマイクロアーキテクチャを刷新(Tock)する開発モデルのことだ。昨年(2007年)に45nmプロセスを導入し、今年(2008年)は新マイクロアーキテクチャ「Nehalem(ネハーレン)」を導入、来年(2009年)に32nmで、2010年に「Sandy Bridge(サンディブリッジ)」マイクロアーキテクチャを導入する。しかし、すんなり2年毎に交替するのか。もしかすると、どこかの時点で、デスクトップ&サーバー向けCPUと、モバイル向けCPUの2つのラインに再び分かれるかもしれない。それは、Intel社内のPC向けCPU開発チームの性格が、かなり異なるからだ。 I
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く