とあるスポーツ新聞の読者投稿欄に、気になる投書をみつけた。 投稿のタイトルにはこうある。 『数的考察にみるバルサのCKにおける選手配置』 書いたのはバルセロナから80キロほど北上した山中の小さな町、マンレウに住むジョセップさんである。 セットプレー対策、特にCK対策はバルサの長年の悩みである。新監督のマルティーノは、それまでのゾーンにマンマークをミックスさせる守備方法に変更したが、CKの失点は減らず解決には至っていない。 ジョセップさんはいても立ってもいられなくなり、熟考を重ねたのだろう。 投書の書き出しはこうなっている。 「昨今バルサが苦しめられているコーナーキック、その守備的脆弱性を分析するにあたり、数的観点から選手の動き、配置を行なうことでこれを解決できるのではあるまいかと考えております」 タイトルも仰々しいけれど、内容もとても丁寧な文体で書かれてある。きっと真面目な人なのだろう。