ブックマーク / yoghurt.hatenadiary.com (3)

  • この町に生まれたら……宿根木 - 未来の蛮族

    佐渡ヶ島、宿根木。 ここは当に静かな町で、歩いていても自分の足音と小川のせせらぎしか聞こえない。たまに我々のような観光客がやってきて、やかましくおしゃべりをまき散らしてみたりもするんだけど、あまりにも町が静まりかえっているせいで、みんなすぐに黙り込んでしまう。カメラのシャッター音さえ気がとがめてしまうくらいだ。 知らない町を訪れるたびに、『もし、自分がこの町で生まれ育っていたら、どんな子供になっていたんだろう』なんてことを考えてしまう。故郷の以外のどこで生まれたとしても、きっと今の自分とは全然違う性格になっていたのだろう。そうやって、来ありえたかもしれない人生を空想するのを好むのが、今の自分が身につけている性格で、我ながら当に暗いな、やっかいな人間になってしまったなあ、と思う。今の自分とは全く違う子供を育ててくれそうな町としては、これまで神戸と富士吉田が圧倒的な二強だったのだけど、宿

    この町に生まれたら……宿根木 - 未来の蛮族
    kkbt2
    kkbt2 2010/02/17
    読後感を固定しないこういうエントリ好き。そういえば他人が入り込まないような土地には仰々しい広告とかがもとより必要ないのだろうなあと思ったり
  • ぜんぶ、ストIIのせい - 未来の蛮族

    USSR!飛行機がザンギエフステージに向けて飛び立つ瞬間に鳴り響く、あのボイス。 USSR。幼かった僕は、それがソヴィエト連邦の略称であることさえ知らなかった。 僕の辞書はナポレオンもびっくりするほど白紙のページばかりで、不可能も可能も全く掲載されてはいなかった。これから書き込んでいかなければならないことが山ほど残されていた。そんな僕が知っていた、数少ない真実。 それは、ストリートファイターに登場するキャラクターは、みな最高だということだった。以前、SNKのキャラクターデザインのことを、口を極めて罵ってしまった僕だけれども、格闘ゲーム界のもう一方の雄であるCAPCOMの「ストリートファイターII」のキャラクターデザインについては、悔しいけれど・おまえに夢中と言わざるをえない。 ダルシム、ブランカ……ほんとうに、僕は彼らが大好きだったのだ。 *1 けれど、彼らのことを思うとき、少し後ろめたく

    ぜんぶ、ストIIのせい - 未来の蛮族
    kkbt2
    kkbt2 2009/08/18
    ひさしぶりに純粋に考えさせられるエントリに出会った。正しさは手段であると思っているので、正しさのために愛が犠牲になるよりは愛のために正しさが犠牲になる方がマシだとは思うのだけれど
  • 消えた野良犬 - 未来の蛮族

    上京してもう何年にもなる。東京では、ただの一匹も野良犬を見たことがない。おれはこのことをわりと重大に受け止めていて、さすがは大東京だ、犬畜生に生きる余地など残しはしないぜ、などと考えていたのだが、慎重に記憶を辿ってみれば、東京から遠く離れた故郷の村でさえも、ここ十年ほどは野良犬を全く見ていないのだ。 今からずっと前、おれがまだガキの時分には、村には沢山の野良犬がいた。おれの家の近所にも一匹の雌犬が暮らしていたのを覚えている。彼女はどちらかといえば醜かったが、とても大人しく、賢い犬だったので、近隣のガキどもにはわりと愛されていたように思う。 おれは彼女の足音を聴くのが好きだった。人間に比べればはるかに小さな彼女の足がアスファルトを叩き、とっとったっ、とリズミカルに音をたてるのを聴くと、何とも言えないような気分になったものだ。当時のおれは、どういうわけだか、足音をたてる動物は人間だけだと思い込

    消えた野良犬 - 未来の蛮族
    kkbt2
    kkbt2 2009/01/30
    こういう文章こそ、ブログでしか読めないものなのかも
  • 1