川崎市多摩区にある市立中学三年の男子生徒(14)が、いじめにあっている友人を救えなかったことに苦しんでいることをうかがわせる遺書を残し、同市麻生区の自宅で自殺していたことが九日、分かった。 神奈川県警麻生署によると、七日午後四時五十分ごろ、帰宅した生徒の母親(44)が、自宅トイレで倒れている生徒を発見。救急搬送後、死亡が確認されたという。死因は薬品による中毒死とみられる。同居の祖母(74)が同日午後四時ごろ、トイレに入る生徒の姿を目撃していたという。 同署の調べで、A4判の紙に手書きの遺書がトイレ内に残されており、文中にはいじめという言葉や、特定の友人の名前があった。「おれは正義感が強い性格」「友達を救えなかった」「十四年間、楽しい人生を過ごした」「人にやさしくという姿勢を貫いた」などという趣旨の内容だった。同署は、生徒が友人がいじめにあっていることを苦にしていたとみている。