その調達・運用で、ITコストを下げられますか？
一向に視界が開けない経済環境にあって、IT投資最適化への取り組みは待ったなしだ。“守り”の投資を抑え、“攻め”の投資に向けた余力を生み出せなければ、システムの硬直化が進むだけである。 しかし、Enterprise Platformサイトが実施した「PCサーバーの調達・運用」に関する調査結果から、長期的には運用コストなどの増大を招きそうな調達がまだまだ多いことが浮き彫りになった。目先のコスト削減に満足していては、大幅なITコスト削減やIT投資の最適化は実現できない。 利用部門による仕様決定・運用が増えている やっぱり---。Enterprise Platformサイトが実施した「PCサーバーの調達・運用に関する実態」についてのアンケート調査の結果を見たときの第一印象である（関連記事1、関連記事2）。詳細は各記事をご覧いただくとして、ここでは特徴的な結果を抜粋して紹介する。 まず、PCサーバー
コスト最適化の具体策とは～ITコスト編
片山 博之 ガートナー ジャパン リサーチ ディレクター 前回は、ガートナーが世界規模で実施したアンケート調査の結果を基に、日本企業のIT投資の現状と課題について考えた。今回から2回にわたり、ガートナー ジャパンの片山博之氏が、「コスト最適化フレームワーク」に基づいて、ITコストとビジネス・コストを削減する具体策について解説する。今回はIT調達・購買や既存ITのコスト削減策を取り上げる。（吉田 琢也＝ITpro） コスト削減の最も基本的な考え方は、まずコストがどんな要素から成り立っているのかを可視化し、一番大きな要素が何かを把握したうえで、その部分を減らせる可能性を検討する、というものです。 例えば、ストレージ管理コストについて考えてみましょう。米国企業を対象に、過去3年間におけるストレージ管理コストの構成要素を調査したところ、最も大きな要素は内部人件費であることが分かりました。 内部人件
bpspecial ITマネジメント
この調査結果からは、ERP導入を“キックオフ”して初めて「見えざるコスト（Hidden Cost）」に気づくケースも少なくないことがうかがえる。 当然、プロジェクトの事前に、「内部収益率（IRR）」や「正味現在価値（NPV）」、「回収期間」、ROIなど見すえていたはずが大きくぶれを生じた原因には、ERPをパッケージそのままの状態で利用できないことによる、カスタマイズやアドオン、既存システムとのEAIなどにかかわる人件費が大きな支出要因として挙げられよう。 同調査の結果、ERPパッケージに50％以上のカスタマイズを施したユーザー企業は30％、50％未満のカスタマイズを行った企業は53％、そしてカスタマイズなしで利用している企業は16%であった。 これら作り込みやアドオンにかかわるリスクを回避するには、検討段階では見えない、パッケージの機能要件や性能要件が自社で利用する上でどこまで必要となるの
調査で判明、日本企業が抱えるIT投資の課題とは
片山 博之 ガートナー ジャパン リサーチ ディレクター 景気の不透明感がぬぐえない現在、企業にとってコスト削減は切実な経営課題である。システム関係者は、ITにかかわるムダを排除すると同時に、ITを活用することで業務の効率化を図り、会社全体のコスト削減に寄与することが求められている。 ここでは、企業がITコストやビジネス・コストの削減に取り組むための考え方や具体的なアプローチ、留意すべき点などを、ガートナー ジャパンでリサーチ ディレクターを務める片山博之氏が3回にわたって解説する。まず今回は、アンケート調査の結果を基に、日本企業が抱えるIT投資の課題を考える。次回からは、同社が提唱する「コスト最適化フレームワーク」に基づいて、具体的なコスト削減策を紹介する。（吉田 琢也＝ITpro編集） 皆さんの中には、「ITコストの削減」が2009年度の至上命題とお考えの方も多いと思います。いまや世界
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