大変長らくご無沙汰しておりました。お久しぶりです。 前回の更新から二年弱の間に、数学界からは様々なニュースが聞こえてきました。 最も大きかったのは、何と言っても、京大の望月教授によるABC予想解決の報道ではないかと思います。 ABC予想とは、かなり大雑把にいうと、「べき乗とべき乗を足したものが、またべき乗になるってことは、あまりないんじゃないか?」という予想です。 ピタゴラス数なんかは、この主張を満たさない例です。例えば3の2乗と4の2乗を足すと5の2乗というべき乗数になりますよね。 しかし、2乗程度ではなく、高い乗数の数同士を足した場合、その結果は、高い乗数の数にはならなそうです。例えば、2の7乗と3の8乗の和は6689という素数であり、べき乗数ではありません。2の7乗と3の9乗の和だと、答えは19811で、これは11×1801という合成数ではありますが、やはりべき乗数ではありません。