私立マキャベリ高等学校中学部(東京都八王子市)が今年から打ち出した「夏休み宿題免除制度」が議論を呼んでいる。宿題を免除する代わりに費用を徴収し、得た収益を優秀な生徒への奨学金や施設費に充てる仕組みに、専門家と保護者との間で意見は真っ二つだ。 「国を背負うリーダー作り」を校是に掲げるマキャベリ中は、数多くの官僚や政治家を輩出する全国有数の進学校として知られる。 そんな同校の高い進学率を支えるのは「毎日40時間かけないと終われない」とも形容される大量の宿題だ。毎週1千枚に及ぶ膨大なプリントの量から、長年生徒の間で「死行DIE(しゆくだい)」とまで呼ばれてきた過酷な課題で知られる同校だけに、「夏休み宿題免除制度」の発表は教育関係者を驚かせた。 制度は全8科目の宿題について、各科目ごとに決められた免除費を支払えば「提出済み」扱いとする内容。免除費は基本的に1科目30万円だが、自由研究や工作など手間