16世紀にキリシタン大名の名代として欧州へ派遣された「天正遣欧使節」4人の1人、千々石(ちぢわ)ミゲルの墓とされる石碑(長崎県諫早市)の地下から、キリスト教で祈禱(きとう)の時に使う聖具「ロザリオ」とみられるガラス玉などが見つかった。ミゲルは帰国後、キリスト教を捨てたとされてきたが、覆る可能性があるという。 ミゲルの子孫や地元の歴史愛好家、専門家らでつくる発掘調査実行委員会が8日発表した。 実行委によると、見つかったのは、真ん中に穴が開いた直径2~5ミリのガラス玉計59個(5色)▽長さ2・6センチの半円形のガラス板▽人の歯とみられるもの――など。板と一部の玉は欧州で作られたアルカリガラス製の可能性が高く、玉はロザリオなど、板は聖骨の入れ物のふたの可能性があるという。 諫早市多良見町伊木力(いきりき)地区にある石碑は2004年、元長崎歴史文化博物館研究グループリーダーの大石一久さん(65)が