2月に贈呈式・受賞作品展が行われた第19回メディア芸術祭のマンガ部門で優秀賞を受賞した『弟の夫』。著者はゲイ・エロティック・アーティストとして、海外でも評価が高い田亀源五郎さん。ゲイ雑誌を中心に活動してきた田亀さんの、初の一般誌掲載作は、現在『月刊アクション』(双葉社)で連載している。 弥一と夏菜、父娘2人暮らしの家に、マイクと名乗る男がカナダからやって来る。彼は、弥一の双子の弟・涼二の結婚相手だった。涼二はカナダでマイクと同性婚をし、その後亡くなったのだった。描かれるのは弥一と夏菜、そして弟の夫・マイクが一つ屋根の下で暮らす日常だ。 今回は、1月にコミックス最新第2巻が発売され、注目を集める本作について、連載開始につながる出来事や作品に込めたメッセージ、文化庁メディア芸術祭の受賞についてお話をうかがった。 ゲリラ的に送られてきた全3巻のコミックス ──『弟の夫』は、これまでゲイ雑誌をメイ