長年にわたり社内で見過ごされてきた、三菱電機の検査不正問題。社員らはその根因をどう見ているのだろうか(撮影:今井康一) 三菱電機が10月1日に公開した、品質不正問題に関する調査報告書。そこには、名古屋製作所可児工場(岐阜県可児市)と長崎製作所(長崎県時津町)で長年にわたって続いた不正について、詳細な原因分析が記されている。 外部弁護士らでつくる調査委員会(西村あさひ法律事務所・木目田裕委員長)は、三菱電機の従業員5万5000人を対象にアンケートを実施し、メールでの情報提供も呼びかけた。その結果、集まった不正に関わる問題報告は2305件にのぼった。 調査委は2022年4月をメドに調査完了を目指す方針だ。全容解明はこれからだが、291ページにおよぶ今回の報告書には、退職者を含め従業員や役員190人にヒアリングした内容が記されている。それらの証言から、長期にわたって不正を放置してきた組織内部の問