2017年6月18日のブックマーク (2件)

  • 小説『神去なあなあ日常』 - 本と映画と時々語学

    初めて和書の小説のご紹介をします。 マイルドヤンキーに内定しかけていた横浜の高校生が、中部地方の山奥で林業を営む会社に就職することから始まる物語です。 染谷将太主演で映画『Wood Job!』として映像化もされました。 著者が三浦しをんということもあり、タイトルだけなら知っている人もそれなりに多いのではないでしょうか。 ネタバレしながらお送りします。 あらすじ 高校生活が終わったらフリーターにでもなろうと考えていた平野勇気は、卒業式後に担任から就職先を決めておいたと告げられる。 抵抗も虚しく実家から叩き出された彼は、生まれ育った横浜を離れて三重県内の山奥にある神去村に辿り着く。 そこは、携帯の電波を拾うために電車で村を出なければならないような秘境の地だった。 中村林業株式会社で働き始めた彼は、きつい現場仕事や、世界から隔絶された環境に何度も挫けそうになるが、先輩ヨキの指導や、直紀さんとの初

    小説『神去なあなあ日常』 - 本と映画と時々語学
  • 映画『潜水服は蝶の夢を見る』 - 本と映画と時々語学

    久しぶりにフランス映画のレビューです。 叙情的で内省的な文章と、美しく壮大な映像が惜しみなく綴られる一方、人間味に溢れた主人公のモノローグが印象的な映画でした。 静かに人間の内面を顧みるような作品です。 なお潜水服とは、彼を閉じ込め、自由から隔絶している状態を表現した言葉です。 あらすじ ジャン=ドミニクの目線 美しい文章と映像 人間味のある言葉 おわりに あらすじ ファッション雑誌『ELLE』の編集長ジャン=ドミニクは、ある日突然脳溢血に襲われ、生死の境を彷徨う。 3週間の昏睡の末に彼は再び目覚め、意識を取り戻すが、全身が麻痺しており動かせるのは左目のまぶただけだった。 意識や思考は正常なのに、身体の自由だけが奪われるロックトイン・シンドローム(閉じ込め症候群)と呼ばれる状態に陥ったのだ。 言語聴覚士の提案した方法により、ジャン=ドミニクは左目のまぶただけを使って意思の疎通を行う方法を獲

    映画『潜水服は蝶の夢を見る』 - 本と映画と時々語学