がんの主な治療法のひとつである「抗がん剤治療」には、脱毛などの副作用が伴うことが多いが、最近では、そうした患者の悩みを和らげ、解消する方法が続々と登場しているという。新刊『がんの花道』(小学館)の著者のひとりで、翻訳業の傍らボランティアでがん患者の相談に乗っている藤野邦夫氏はこう解説する。 * * * 抗がん剤治療を受けると頭髪が抜け、それを気にする患者さんが多くいます。特に女性の患者さんにとって、この悩みはとても深いようです。しかし、こうした悩みを、「がんになれば、そんなものだ」とあきらめる必要はありません。現在では、さまざまな工夫が始まっています。 たとえば、脱毛が起きやすい「タキサン系」の抗がん剤を使う場合は、事前にヘアを短めにカットしておき、自分に合うウィッグを準備するのが一般的になっています。ヘアが短めだと、脱毛のショックを受ける度合いが少なくなるようです。 最近では、抗がん剤の
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