テレビや携帯電話など電気機器の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が、22年下半期(7~12月)に812億円の赤字に転落したことが18日分かった。半期ベースの赤字は現行方式のデータが残る1988年以降で初めて。日本製品の国際競争力が低下したほか、生産の海外シフトが進んだことが背景にある。かつて自動車と並ぶ輸出産業の「花形」で、年間8兆円近い貿易黒字を稼ぎ出した90年代からは様変わりした電機業界の現状が浮き彫りになった。 貿易統計によると、22年下半期の輸出額は9兆2322億円で上半期に比べ13.9%増加。輸入額は17.2%増えて9兆3134億円となり、輸出額を上回った。 2000年代後半以降、収支が悪化傾向をたどった背景には輸出入両面の要因がある。08年のリーマン・ショックを機に、日本の電機各社は生産コストが低い海外への生産移転を加速。日本からの輸出はその分減った。 一方、輸入拡大の大きな
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