EC(電子商取引)の拡大やAI(人口知能)の進出で、「消費のかたち」はこれまでにない変化を見せているが、果たして「未来の買い物」とはどんなものになるのか。販売のプロである前三越伊勢丹ホールディングス社長の大西洋氏がその新しい可能性を探る連続対談。 来たるべき新消費社会にどう対処すべきか、各界の専門家たちとの対話から、明るい未来を照射する。 初回のゲストは上智大学名誉教授の黒川由紀子さん。老年心理学の専門家で、「回想法」という人生を振り返り思い出を聴くことで認知症の治療にあたるメソッドを実践している。高齢者の心理には詳しく、企業からも「シニア層への適切な対応法を知りたい」と相談がひきもきらない。 黒川さんとの対話から見えてきたのは、パーソン to パーソンで生み出される消費者と販売側の理想的な関係だ。 大西:このところ強く感じているのは、百貨店の販売員に求められるものが少しずつ変わってきてい
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