中国外務省の馬朝旭報道局長は1日、那覇地検が国会提出した沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺での中国漁船衝突事件のビデオ映像が日本の国会で開示されたことについて「ビデオ映像では真相は変えられない。日本側の行為の違法性を覆い隠すことはできない」とする談話を発表し、反論した。 横浜市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に胡錦濤国家主席が出席する予定で、中国側はビデオ開示をめぐる今後の日本側の対応や世論の動向を注視する構えだ。 馬氏は「釣魚島は中国の固有の領土」とあらためて強調。「海上保安庁の巡視船が行った漁船に対する妨害行為などはそれ自体が違法」とした上で「中国の主権と漁民の正当な権利を侵した」と主張した。 馬氏は10月28日の記者会見で「(事件の)責任を中国側に押し付ける日本側のいかなるたくらみも実現しない」とけん制していた。(共同)