青森県南部町にある戦国時代の城跡からアイヌの人たちが刻んだと見られる印の付いた皿の破片が見つかりました。専門家は、当時の武将とアイヌの人たちの交流をうかがわせる貴重な資料だとしています。 幅9センチ余りの小皿の一部で、皿の底にあたる部分に大きな「×印」が刻まれています。アイヌの人たちが自分の持ち物であることの証しなどとして刻んだものと見られ、町の教育委員会によりますと、同じような印の入った器は北海道で数多く出土していますが、本州で見つかるのは初めてだということです。 アイヌ文化に詳しい弘前大学の関根達人教授は「アイヌの人たちが城に出入りしていたことを示す貴重な発見だ。本州と北海道のアイヌの人たちは言葉が共通しているので、三戸南部氏が北海道と交易する際に活躍したのではないか」と話しています。見つかった皿の破片は、聖寿寺館跡の案内所で今月28日から一般に公開されます。