「人はなぜ恐怖を感じるのか?」――これはわかりやすい。 恐怖は、自分の生命を脅かすモノに対峙したときに逃げたり戦ったりなどの選択を迫るシグナルだ。 では、「人はなぜ恐怖をエンターテイメントとして楽しめるのか?」――これはなかなか難しい質問だ。 作り物だから? いやいや、楽しめる理由はそれである程度説明できても、あえて怖がりにいく理由がわからない。さらに、大いに楽しむ人もいれば、まったく受け付けない人もいる。 見回してみれば、小説に、映画に、遊戯施設に、そしてビデオゲームなど至るところにホラーコンテンツは満ち溢れている。心理学的な見地からは語られることも多いホラーだが、これを楽しんでいるときに自分には何が起きているのか、なぜ積極的に楽しもうとするのか。 これらを知りたくて、今回は神経科学・脳科学の専門家、東京大学薬学部薬品作用学教室の池谷(いけがや)裕二教授に話を伺った。すると……僕らが恐怖
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