20日で開業丸3年を迎える阪神なんば線(尼崎‐大阪難波)。神戸・阪神間から奈良方面へ直通し、利用が好調に推移する中、伊勢志摩や名古屋まで走る近鉄特急の乗り入れに期待が高まっている。新たな需要開拓へ意欲満々の近鉄に対し、ダイヤへの影響などを懸念する阪神電鉄は慎重な構えで、実現には高いハードルもある。(足立 聡) 阪神によると、なんば線の輸送人員は昨年4~12月、1日平均6万9千人。前年比5%増えた。開業当初は観光などの利用が多かったが、最近は定期客も伸び「安定期に入った」という。 さらなる利用増へ、20日にダイヤを改正。土休日朝、三宮発近鉄奈良行き快速急行の3本を新開地発とし、山陽、神戸電鉄から利用しやすくするほか、平日昼間の快速急行の停車駅を減らし、所要時間を約5分縮める。 近鉄が「まずは団体向けの臨時列車を」と意欲を示す特急の乗り入れについて、阪神は慎重な姿勢を崩していない。 近鉄特急は