世界の舞台で活躍が期待されたJリーガーは、誰もが子孫に残して欲しいと願う才能あふれるDNAを現場に残し、自らの選手生命を危機に追いやった−。 神戸市で平成13年、女子大生=当時(21)=のマンションに侵入し、下着などを盗んだとして4月25日、兵庫県警に窃盗容疑などで逮捕されたJリーグ「柏レイソル」の選手A(26)。憔悴しきった様子で「日本サッカー界に迷惑をかけた」と反省の弁を述べる一方、今も「古いことなのでよく覚えていない」と繰り返しているという。 まったく知らない 4月25日午前9時半。青空が広がった千葉県柏市のグラウンドでは、いつものように柏の選手たちが、翌日の試合に向けて調整していた。 その中には、先発出場が予定されていたAの姿もあった。 約1時間の練習を終え、クラブハウスで着替えていたAは、チーム幹部に声をかけられて事務所へ向かった。 そこに待っていたのは逮捕状を携えた兵庫県警の捜