鷲宮神社(埼玉県鷲宮町)はいかにして聖地となったのか――。アニメ「らき☆すた」などのファンによる“聖地巡礼”現象について、多角的な視点から分析した初の論文集を北海道大学(札幌市)の研究施設が発表した。 題して「鷲宮町の経験から考える文化創造型交流の可能性」。執筆者の1人は「今の鷲宮には『地域の文化資源をどう活用するか』という問いへの答えがそろっている。研究が他の地域にも役立てば」と話している。 発表したのは、北大観光学高等研究センター(CATS)の山村高淑(たかよし)准教授(37)らの研究チーム。センターの研究成果を公表する「CATS叢書(そうしょ)」の第1号として3月25日付で発行した。 なぜ約800キロも離れた北海道の研究者が、鷲宮神社に関心を持ったのか。山村准教授は「アニメ好きのゼミ生と一緒に、神社を訪れたことがきっかけだった」と明かす。 昨年4月、「らき☆すた」の登場人物6人に町が