【ロンドン=風間徹也】2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の総工費が、当初の予定を900億円近く上回り、2520億円になることが明らかになった。 予算超過の最大の原因は、その奇抜なデザインとされる。設計した英国在住の女性建築家ザハ・ハディド氏の事務所が29日、読売新聞社の取材に応じた。 インタビューに応じたジム・ヘベリン氏は、同事務所で企画などの責任者を務める。新国立競技場のデザインや予算に賛否があることについて、「大事業にこの種の論争はつきものだが、国際公約や期限を考慮すれば、日本なら解決できると思ってきた」と説明した。 1000億円かかり、予算超過の最大の原因とみられる巨大アーチ構造については、「(流線形の屋根を持つ)外観は、東京五輪とラグビーワールドカップを経て遺産になる」と主張。アーチを取りやめるなど大幅な設計変更は、「工期が決まっている点を考えると危険