2011年に入っても、テレビお笑い界では相変わらず、吉本興業の一極集中・一元支配の状況は続いている。人気芸人を次々とテレビに送り込み、番組制作にまで携わるその圧倒的な影響力はますます強くなる一方だ。 そんな中で、テレビバラエティの世界でも、吉本芸人に見られるひとつの特徴がある。それは、彼らだけが数的優位を生かして、一体感を持った団体芸を披露できる、ということだ。楽屋でのやりとりやプライベートでの付き合いを前提にして自分たちの世界を作り上げることができる、というのは彼らにとって大きなメリットだ。『アメトーーク』(テレビ朝日系)などのひな壇型トークバラエティで行われていることの多くは、そういった吉本流の団体芸によるものだ。 そんな中で、吉本が生んだ時代のニューヒーローとでも呼べる人物が近年、脚光を浴びている。先輩芸人には愛され、ゲストとして番組に呼ばれると全力でいじり倒される。どれだけすべって