2009年は、思い起こすと名前をあげきれないぐらい多くの有名な人が死んだ年で、そのたびにたくさんの人の話題になって大げさに冥福を祈ったり、その人の作品にもう触れられないことに嘆いたり、ショックを受けたりの人たちで祭りが起こる。そういうとき自分はなにかなじめない気分になる。 生まれて死ぬ、これは一つのセットで、特に死んだ後も作品が残るような種類の仕事をした人は、その人がどう生きたかも含めてその人の産んだ作品で、それはやっぱりいつか死なないと完結しないのだと思う。人間がコンテンツとかいうと怒る人がいるけどそういう人だって人生は芸術だといわれるとなんとなく納得してしまうのではないだろうか。そして人生が芸術ならまだ死んでいない人間は未完の絵のようなもので、死は、それがたとえ自殺であったとしても、本人も含めて人間がコントロールすることのできない最後の一筆なのだから、他人が残念だとかショックを受けると