アフリカ東部のエチオピアでは、ことしのノーベル平和賞に選ばれたアビー首相の政権運営に抗議する反政府デモが広がり、地元当局は、治安部隊との衝突などで60人以上が死亡したと発表しました。 現地からの報道では、デモ隊に向けて治安部隊が発砲したり催涙ガスを打ち込んだりしているということで、地元当局は25日、これまでに警察官5人を含む67人が死亡したと発表しました。 アビー首相は、隣国エリトリアとの長年にわたる対立関係を解消し和平に尽くしたことや、国内でも民主化に向けた改革を進める姿勢が評価され、今月11日にノーベル平和賞の受賞が発表されたばかりです。 しかし、エチオピアは80を超える民族が暮らす多民族国家で、アビー首相が改革の一環として前の政権下で拘束されていた政治犯の釈放を進めたことで、民族間の対立が再燃する事態になっています。 今回の抗議デモの背景にも最大民族のオロモ人が政治的な影響力を強めよ