現代最強と言われながら、旧時代の金権政治の権化として忌み嫌われてきた男が、最後の勝負に出た。迎え撃つ菅首相の頼みは、消極的な世論の支持のみ。「9月14日」を境に政界の地図が一変する。 小沢の剣幕にビビった鳩山 たとえ「激震」という言葉が飛び交っても、本当に物事が激震することなど、ほとんどない。しかし、今回ばかりは、掛け値なしに政界に「大激震」が走った。8月26日、民主党・小沢一郎前幹事長が、9月14日の民主党代表選に出馬することを表明したのだ。 「菅か、小沢か。これはもはや、どちらが勝ったとしても民主党は分裂含みとなります。負けたほうが党を割る可能性が極めて高い。自民党などの野党も巻き込んで、政界再編の動きが加速するでしょう。まさに混迷の極みです」(政治評論家・浅川博忠氏) 小沢氏が最終的に代表選出馬を決断した理由は、菅首相に対する強い「怒り」と、同時に抱く自身の政治生命への「焦り」だった