■被災したベガルタがアフリカの大地に残した足跡 まもなく、未曾有の大震災から6年を迎えようとしています。震災の少し前の2011年1月、ベガルタ仙台はサッカー発展途上にあるアフリカのエチオピアにコーチ2名を派遣しました。首都アジスアベバから北に約600㎞、世界遺産の“岩窟教会群”で知られるラリベラの子どもたちとコーチ陣にサッカーの指導を行ったのです。 ベガルタを招聘したのは環境NGO「フー太郎の森基金」主宰の新妻香織さん。福島県相馬市を拠点に17年前からエチオピアに植林を継続し、300万本の木を植える人です。あの時、彼女も被災し実家は流されました。それでもエチオピア支援を中断する選択肢はありませんでした。 これだけの偉業を成しても、フー太郎の名が周知されることは少なく、その彼女が目を付けたのが同じ東北のサッカーチーム。陸の孤島のようなアフリカ地で、どんなに貧しくても、古着を丸めて作ったボール