平沢氏を通じて伝えられた三木首相のメッセージを記録した米政府文書=米ミシガン州 戦後最大の疑獄といわれるロッキード事件への対応をめぐり、1976年春、当時の三木武夫首相が外交評論家の平沢和重氏を密使に指名して、キッシンジャー米国務長官と交渉させていたことが、このほど秘密指定が解除された米政府の内部文書でわかった。三木首相は、日本政府・与党の幹部が事件に関与しているかどうか内密で確認を求め、回答次第では自民党を割って総選挙に打って出る可能性を伝えていた。日米関係の裏面史がまた一つ明らかになった。 ロ事件は76年2月4日に米議会で明るみに出たが、ロ社のカネを受け取った政府高官の名前は伏せられていた。日本では真相解明を求める声が高まり、三木首相は同月24日、フォード米大統領に、疑惑に関する全資料の提供を求める親書を送った。 その2日後、米政府・国家安全保障会議のピーター・ロッドマン氏に、若