週刊誌というのは、「見出し先にありき」で、おもしろく仕立てるのが売りだ。新聞などのメディアが切り込めないところまで思い切って踏み込むから、存在価値があった。 だが、ここまで「作文」が過ぎると、いったいどういうことになるのか。 このところ、この問題ばかりにかかわっているが、「田母神論文」だ。 筆者は何度も言うようで恐縮だが、審査委員として関係したことから、あえて、自分の役割を演じようとしてきた。 それは、審査委員長の渡部昇一・上智大名誉教授や小松崎和夫・報知新聞社長に細部まで説明をお願いするというのは、お立場を考えるとよくないと思ったからだ。 審査委員の中で筆者が最も自由に対応できる立場にあると判断し、週刊誌などの取材には懇切丁寧に応じてきた。 もう1人の審査委員だった中山泰秀衆院議員(論文募集の開始当時、外務政務官)は秘書を審査会に出席させた。自身が出席できないのであれば審査委員を辞退すれ