【サンクトペテルブルク大前仁】小泉純一郎元首相は5日、ロシアのサンクトペテルブルクで開かれた経済フォーラムに出席し、国会が先月末に可決した総額約14兆円の09年度補正予算について「当面のプラスが将来の赤字としてはね返る」と批判的な見方を示した。さらに「日本は来年、すべての税収よりも、予算を成立させるため国債を発行する借金の方が増えるだろう」と指摘し「世界で一番借金している国になる」と述べた。 小泉氏は今年2月にモスクワを訪れた際も、定額給付金の財源となる08年度第2次補正予算案の是非をめぐり、政権の取り組みを批判し、衆院本会議の採決を欠席する意向を表明した経緯がある。