研究者や研究に関わる大学生や大学院生は、一年を通じて研究室ゼミや学会などで研究成果の発表を行なわなければなりません。また、近年、科学者でない人たちに対する一般向けのプレゼンや講演(アウトリーチ活動)の機会も増えてきています。他にも、研究論文や報告書を書いたり、研究費調達のために予算申請書やプロジェクトの提案書を作成したりすることも、研究者にとって欠かせない仕事です。これらはいずれも情報を他者(研究仲間や審査員、一般市民)へ伝えようとする行為であり、正確かつ効果的な情報の発信が望まれます。しかし、自己流で資料を作成して、闇雲に情報を発信していても、スムーズに情報は伝わりません。ときには誤った情報が伝わってしまい、研究の価値を正当に評価してもらえないことさえ起こりえるのです。 情報を正確にかつスムーズに他者に伝えるためには、情報をデザインすること、つまり文章を読みやすく整えたり、図表を見やすく
人前で話すことに抵抗がある人にオススメな本があったのでご紹介。 著者のスコット・バークンは、マイクロソフトで1994年から2003年にかけて働き、主にIE1.0から5.0のプログラム・マネジメントを担当していたという経歴の持ち主です。プログラマとしてはなんとなく親近感が湧きますね。 この本では現在講演家として活動している著者のノウハウが記されているのですが、著名な講演家の高度なテクニックというよりは、率直に一人の人間として講演、発表に向かう姿勢が書かれています。これまで数多くの発表をこなしている著者でも発表前には恐怖を抱き、それに対処するために様々な努力を重ねている点についてはとても参考になります。 この本を読んで感じた人前で話すことへの対応方法を5つにまとめてみました。 1. ささいな失敗は起こるもの。気にしない。 発表に失敗はつきものです。しかし細かな失敗はたいてい聞いている側は気にし
まとめ 良い進捗報告とは、自分が行っている作業やプロジェクトを順調に進めるのに役立つ手助けが得られやすい報告である 教員にとって良い進捗報告 学生が行っている作業やプロジェクトが自分の研究のプロジェクトの一部であったり、研究室で取り組んでいるプロジェクトの場合とそうでない場合では教員にとって作業の進捗の意味がある程度変わる。前者の場合は、自分のプロジェクトの一環なので、作業やプロジェクトの進捗がそのまま自分のプロジェクトの進捗に反映されるので、より真剣に、場合によっては過剰に干渉して進捗状況を制御しようとする可能性がある。後者の場合は、学生が順調に卒業/修了できるかどうかが興味の焦点になるので、学生が援助を求めてきたならば援助しようという程度の干渉の可能性がある。ここいらへんは指導教員の性格による。 どちらの場合にしても、教員が知りたいのは「どこまで進んでいるか」と「援助は求められていない
卒業論文や修士論文の発表が近いのに練習のやり方がわからない人向けの簡易講座です。 練習で何を達成すべきか? 練習で達成すべきは次の2点です。 発表時間以内に発表が終了できるようにする 原稿なしで、スライドをちらちら読みながら発表できるようにする 質疑応答時に5秒以上黙らないようにする 卒業論文や修士論文の発表で特徴的な点は、学術会議や講演会での口頭発表と異なり、発表時間が非常に短いこと(長くとも20分程度。短くて5分程度)と試験であるという点です。発表時間のオーバーは、大幅な減点の原因になるので避けましょう。また、発表時間を越えてしまうと精神的にアップアップになってしまうことも多いため、質疑応答にも響きます。その点にも留意しましょう。 初心者は原稿を用意して、自分の発表を頭からお尻まで把握できるようにしたほうが無難だと思います。ただし、本番では、原稿を読み上げてはいけません。原稿読み上げは
研究室内ブログに書いてある内容から転載。こうやってみると実にあたりまえのことしか書いてないですが、「アタリマエのことをきっちりこなせる人」を世間では出来る人というみたいです。 修論発表Last Minute check 以下は主に工学系の修論発表(卒論発表)を想定しています。比較的オーソドックスな「発表の型」について説明してあります。 基本ストーリーを明確に。(1) メインクレームは何(この研究は一言でいうと何をした)? (2) なぜそれをやる価値があるのか? (3) 既存研究とはどこが違うのか(いままで解決できなかったどんな問題を解決するのか) (4) 具体的にはどんなもの? / 本当にうまくできた?(評価) (5) 修論までの計画 (中間発表の場合) がわかるように。以下のプレゼンテーション技法はそれが前提。 時間に厳密に。自己リハーサルしてきっちり規定時間で終われるように練習する(リ
「色覚障害」とも呼ばれる「色盲」は黄色人種では男性の20人に1人(5%)、女性の500人に1人 (0.2%)に見られます(白人では男性の8%、黒人では男性の4%)。上記調査同時期の日本人男性は6,111万人、女性は6,359万人(平成8年 10月現在)ですから、色盲の人は約318万人となり、身体障害者の総計を越える数となっています。色盲は世界的にはAB型の血液型の頻度に匹敵し、極め てありふれた存在なのです。小中学校の40人学級(男子20人)の各クラスに必ず1人、男女100人の講演会場では、2~3人の色盲の聴衆がいるという計 算になります。社会的な差別や偏見といった過去の経緯から自分が色盲であることを隠す人が多いことや、色盲であっても実際にはかなりの色を不自由なく見分 けられることから、これまで色盲の人が色に関する不便を積極的に訴えることは少なかったと言えます。そのため、色盲がこのようにあ
新たな行動の種を蒔き、新たな習慣を刈り取る。 あなたも収穫(成長)を楽しみませんか? 効率アップのための新たな習慣へのトライを実践します。 今日は、Associeの「ビジネス会話術」の中から「説得」をテーマにしてみたいと思います。今号は、コミュニケーション術とプレゼンテーション術に関連した特集が組まれています。会話についても興味深い内容がありましたが、私が今回注目したのはプレゼンテーション技術のひとつ 「ノンバーバル・コミュニケーション」 です。これは誌面の「人を動かす達人のワザ」にて紹介されている村山さんの内容です。マーケティングプランナーの村山さんは顧客の戦略立案のプロフェッショナル。その彼による成功の秘訣がこの「ノンバーバル・コミュニケーション」だそうです。 これはverbal=言語。つまり非言語のコミュニケーション方法ということで、ようはゼスチャーなどをいかにうまく使うかということ
はじめにパワーポイントというのは、今や企画書作成用ツールとしてビジネスになくてはならない存在になった感があります。ぼく自身も、本業は企画者なので、これまで数え切れないくらいの企画書をパワーポイントで書いてきました。そんな中で、最も気をつけ、また力を入れてきたのが「デザイン」でした。内容もさることながら、見た目の美しさや、読んでみたくなるような構成・演出、読みやすさなどに、何よりこだわってきました。なぜかといえば、企画書というのは、多くの場合、まず手に取ってもらうまでに大きなハードルがあるからです。その次に、実際に見て読んでもらうまでにまた大きなハードルがあります。 企画書というのは、書いたら必ず読まれるというものではありません。むしろ多くの企画書は、ほとんど読まれない運命にあります。なぜかといえば、企画書というのはたいていいくつも提出されるからです。一つの案件に対し、10個も20個も提出さ
本連載では、「1枚企画書」に続いて竹島愼一郎氏が提唱する「5枚プレゼン」をPowerPointで実践する手順を全5回で紹介します。即断即決を可能にするのが以前に紹介した「1枚企画書」ですが、プランニングの王道はやはり複数枚の企画書です。ただし枚数は5枚に限定するというのが秘中の秘策です。 第2回では、5枚プレゼンのトップとボトム、導線の作り方、流れのデザインなどについてレクチャーします。 ※本記事は「ビジネス極意シリーズ パワポで極める5枚プレゼン」から一部抜粋し、編集・再構成したものです。 レイアウト――「5枚プレゼン」のトップとボトム 「5枚プレゼン」のそれぞれのページが、どういった内容でどう見てほしいのかを瞬時に理解してもらえるよう、見出しのフレーズを書き入れておくといい。タイプとしては、ページの一番上を利用した「トップ型」、一番下の「ボトム型」、トップとボトムが呼応した「問答形式型
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 心が晴れないプレゼン プレゼン、プレゼン、プレゼン…。「明日、ついにプレゼンなんです」「今週、急に取引先へ製品のプレゼンをすることになったんです」など、私たちは事業を売り込むために日々プレゼンをする機会を狙い相手へアクションしていたものの、いざプレゼンする機会を得たというのに心が晴れない人も少なくありません。その気持ちお察しいたします。 私は中小企業のプレゼンの仕方についてアドバイスしてきた経験があり、相談者約500人のプレゼンの改善点を基に「3・2・1の法則」を見つけました。せっかく手に入れたプレゼンの機会にて、あなたの期待する結果が生み出せるように、ぜひこの法則を紹介します。 プレゼンが終わった後、あなたの心が晴々とし笑顔でガッツポーズし
みなさんはアル・ゴアの映画『不都合な真実』を見ました? 映画を見た方は彼のプレゼン能力の高さに気づいたでしょうか。スライドもよくまとまっていましたよね。実はあのスライドをサポートした会社があるのです。 その会社の名前は「Duarte Design」、Google本社があるマウンテンヴューにあります。創始者のナンシー・デュアーテが20年前に夫とともに始めた会社で、クライアントリストにはアル・ゴアの他にも「Apple」、「Google」、「Cisco」、「Hewlett-Packard」など、そうそうたる名前が並んでいます。「Durate Design」、どんな会社なんでしょうね。 シリコンバレーの新聞、マーキュリーニュースに、ナンシーのインタビューが載っていました。 彼女は、スライドに関する本を最近書いています。パワーポイントの使い方や、プレゼンテーションの仕方についての本はたくさん出ていま
「アル・ゴア氏のように強力なプレゼン」をする秘訣 2008年6月24日 ワークスタイル コメント: トラックバック (0) how to wiki スライドショーを盛り込んだプレゼンテーションは、今や世界を――少なくとも映画興行の世界を――席巻している。映画『不都合な真実』の中でAl Gore(アル・ゴア)氏が行なった地球温暖化に関するプレゼンテーションは、おそらくこれまで行なわれたプレゼンテーションの中で最も成功したものだろう。映画の公開以来、地球温暖化に歯止めをかけようという動きが世界中で強まり、作品はアカデミー賞で2部門[歌曲賞と長編ドキュメンタリー賞]を受賞、Gore氏が2007年ノーベル平和賞を受賞するきっかけにもなった。 『不都合な真実』は、スライドを使ったプレゼンテーションがいかに効果的かを示す好例でもある。プレゼンテーションは、言葉と視覚でメッセージを伝える強力な手段だ。
明日は久しぶりに 45 分も時間をいただいてプレゼンテーションを行います。英語と日本語のどちらでもいいのですが、外国人のリスナーも少なからずいますので、せっかくだから英語でやってみようかと思います。英語を話すのはそれほど得意ではないので、45分のプレゼンは挑戦です。 プレゼンをするのはさすがに慣れてきたものの、それでもなかなか根絶できないのが文の切れ目に入ってくる「あー」、「えー」、「そのー」などの雑音です。プレゼン慣れしている人でもよくいるのですが、 「えー、こちらの図が、えー、今回得られた結果でして、そのー、このあたりにですねー」 という口調は聞いている側としても、一度気になり始めると非常にうっとうしくなってきます。困るのは、こうした言葉のは自分ではほとんど意識せずに出てくるという点です。自分ではよどみなくしゃべっているつもりで、実はこうした言葉が混じっているのですね。 こうした雑音も
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