地方発ヒットの芽は、グルメだけではない。岐阜県で人気を集めているのは、廃線のレールの上を自転車で駆け抜けるというユニークなアトラクション「レール・マウンテンバイク」だ。 2006年11月に廃止された神岡鉄道の線路を利用。奥飛騨温泉口駅跡を出発し、2.9km離れた神岡鉱山前駅跡まで走行。5分の休憩を挟んで戻ってくる。所要時間は往復で約45分だ。レールの上を走るために、横に2台連結した特殊なマウンテンバイクを使う。トロッコや電動アシスト自転車を選ぶこともできるため、体力に自信がない人でも平気だ。 これが、実に爽快だ。神岡市街地を見下ろしながら走るが、高原川が作り出す渓谷が美しい。また途中で真っ暗なトンネルの中を通過するが、「あえてライトを点けずにアドベンチャー気分を楽しむ客も多い」(飛騨観光協会)。レールの継ぎ目やポイント地点で独特の振動が伝わってくるのも、ほかでは味わえない感覚だ。 同企画は