第5回 Tripwireを運用するときの注意点 (3/4) rootkitの検出について なんらかの方法で侵入に成功したクラッカーは、その痕跡を消そうとしたり、再度侵入するためのバックドアを設置するなど、存在を知られないためにコマンドファイルをすり替える。例を挙げれば「ps」、「netstat」、「ls」などのコマンドファイルがそれにあたる。実際には、こういった改ざんされたコマンドファイルを、侵入に成功した際に1つ1つ入れ替えるのではなく、それらのツールやバックドアなどをひとつにまとめ、侵入時にはすぐに使えるようなキットを用いて改ざんすることが多い。このようなものは「rootkit」と呼ばれている。rootkitについての概要や、検出方法については機会を改めて解説する予定だが、興味のある方は下記のリンクを参照していただきたい。 ここでは仮に2つのタイプのrootkitがあるとしよう。単純に