システム設計に関する考え方の1つ。業務で使われているデータ(データベース)を先に明確化し、それに従ってシステム機能(ソフトウェアプログラム)を導出する方法をいう。 データ中心アプローチには、いくつかの流儀がある。典型的なものは、システム化の対象となる業務で使われているデータの構造をERモデルでモデリングし、正規化を行ってデータベースを構築する。その後にデータベースのデータを操作・加工して必要な出力を生成するプログラムを作り、業務システムを開発するという方法である。 しかし、データ中心アプローチはもともと「データは企業の共有資源」と考える情報資源管理に基礎を置いたものであって、個別業務の単位ではなく、“全社共有”のデータ基盤を整備することを前提とする立場もある。さらに、このデータ基盤を“共有データベース”と考える立場と、“エンタープライズモデル(概念データモデル)”と考える立場がある。前者は