<改憲案を議論していて気付いた。現行憲法の原本がない! 誰も見たことすらない! 改憲をめぐって内閣は総辞職になり、責任問題はうやむやに> 中央アジアの旧ソ連国キルギスで、憲法の原本が見つからないという騒ぎが起きている。キルギス政府は25日、ロシアの国営通信社RIAノーボスチの取材に対し、原本の紛失を認めた。 問題の憲法は2010年の政変後に制定されたもの。今月に入り、議会が憲法改正の是非を問う国民投票の実施法案を審議している最中に、原本紛失が明らかになった。 10年の政変では強権支配で知られたクルマンベク・バキエフ前大統領が失脚。キルギスは民主化に向けて一歩を踏み出した。新憲法は短期間で起草されたものだが、この憲法の下で11年、キルギス史上初めて平和的な政権移行が実現した。 【参考記事】キルギス「独裁による安定」の幻想 紛失が判明した後、司法省も公文書館もアルマズベク・アタムバエフ大統領も