第13章 「パターン認識」 画像として得られた対象物をあらかじめ学習し、新たな画像を識別 するパターン認識を解説する 1 画像処理におけるパターン認識 パターン認識は、画像や文字、音声などの原データから意 味内容を抽出する処理の一つで、あらかじめ決められたク ラスやカテゴリに分類する処理である。 画像を用いたパターン認識を画像認識と呼ぶ。 一般に、パターン認識は学習と識別の2つのプロセスに分 かれる。学習は、クラスごとに分類された多数の入力画像 から特徴抽出を行い、クラスごとに特徴を分類・整理したク ラス辞書を作成する。識別は未知画像から特徴抽出を行 い、クラス辞書を用いて、未知画像をクラスに対応づける。 2 図13.1 3 画像からの特徴抽出 特徴は原データの性質を顕著に表すものである。例えば、 色、エッジ・勾配、形状などが代表的