―― 具体的に、どのような状態を指すのでしょうか。 仕事に誇りややりがいを感じている「熱意」、仕事に熱心に取り組んでいる「没頭」、仕事から活力を得て活き活きしている「活力」――この三つの要因がそろっている状態を「ワーク・エンゲイジメントの高い状態」と定義します。図1の関連概念と比較すると、イメージがつかみやすいでしょう。対概念であるバーンアウトに陥ると、仕事への意欲や関心、自信を失って、疲弊しきってしまうのに対して、ワーク・エンゲイジメントの高い人材は活力にあふれ、積極的に仕事にかかわるという特徴があります。しかし仕事に熱心で、没頭している状態は、「ワーカホリズム」(仕事中毒)の人にも見受けられますね。ワーカホリズムは、ワーク・エンゲイジメントと似て非なるものなんです。 ■ワーク・エンゲイジメントを高める「個人の資源」「組織/仕事の資源」とは ―― ワーク・エンゲイジメントと、似て非な