服部文祥「百年前の山を旅する」を夕べ遅くから読みはじめる。この本の存在は少し前から知っていたがなにしろインパクトのある内容なので借りてきて眺めては一旦返す。ある時は延長したりするなどそれとなく側に置いて時間を掛けて馴染ませていた。 「神々の山嶺」を観た。エンドロールが良かった。只ただ青い山の景色。それだけだ。それなのにこれでもかと胸を打つ。涙が溢れた。視界がぼやけてエベレストが三角の塩むすびに見えた。 岡田准一の健闘にこれまた圧倒された。ヨレヨレのTシャツのドブのような汚れ具合。陽に灼けて皮膚を損傷した痛そうな頬っぺた。映画って凄いな。原作の長く厳しい登山の描写が一瞬の吹雪の轟音で了解となってしまうのだ。壮大な雪山に重々しい足取りの岡田准一がまるで虫のようにちっぽけだった。 陰影の効いた鉄板のカメラワーク。わたしには丁度良い。こういうの大好きだ(邦画好き)。 シアターを出てフードコートで夕