従来の開発プロセスの多くは、長期的視点と短期的視点が明確に分離できていない。あるいは、ソフトウェア・システムの各構成部分における要求や技術の変化に対して、その変化のスピードの違いをまとまりとして管理していない。 図1はソフトウェア・システムを構成する複数のサブシステム(アーキテクチャやドメインの単位)*1における変化のスピードの違いを管理する2種類の方法を図示している。 *1 UML 2.0では、サブシステムとコンポーネントの違いは漠然としていて、サブシステムはコンポーネントの特殊なモデルである。また、コンポーネント自体は物理的な成果物ではなく、論理的な設計段階での構成体で、クラス概念を継承する。○はコンポーネントを表し、□はサブシステムを表している。図中の2つのソフトウェア・システムには、それぞれ3つのサブシステムがあり、個別のサブシステムの中には2つずつコンポーネントが含まれている。左