デジタルカメラで写真の楽しさに目覚め、次にフィルムカメラに手を伸ばすカメラファンが増えている。一般にフィルムカメラと聞くと、35ミリカメラを思い浮かべる人がほとんどだろう。だが私が今回紹介するのは中判カメラ。一般にブローニーフィルムと言われる120あるいは220フィルムを使うカメラだ。 中判カメラの最大の特徴はフィルムサイズが大きいこと。645判から69判まで中判カメラのフィルムサイズはいろいろあるが、いちばん小さい645判でも画面サイズは41.5×57ミリ。35ミリ判(24×36ミリ)の約2.7倍の面積がある。デジタルカメラに例えると「大センサーサイズ+高画素数」ということ。緻密な描写力だけでなく豊かな階調表現が味わえる。さらに中判は絵柄の確認が容易。フィルムサイズが大きいので現像から上がったネガフィルムやポジフィルムを肉眼でチェックできるし、ポジフィルムの場合ライトボックスとルーペがあ