アップル対サムスンの知財権訴訟に対する結果が出始めています。その中でも最も影響力が大きいと考えられている米国カリフォルニア州の地裁では、サムスンはアップルに約10億ドルの損害賠償を支払えという陪審員評決が出ています(当然サムスンは上訴する可能性が高いです)(参照記事)。 ここで注意していただきたいのは、日本語と英語における「特許」という言葉の概念です。普通日本語で「特許」というと技術的アイデア、すなわち、発明の実施を独占できる権利と定義されます。たとえば、無線通信を高速化する技術とかそういうもの関連です。 ところが、米国における”patent”は、日本における「特許」と「意匠」の両方を含む言葉です。意匠とは工業デザインのことです。デザインというのは「工業デザイン」(インダストリー・デザイン、製品の外観)の話であって、たとえば、「ソフトウェア・デザイン」というような技術的設計という意味ではあ