九州大学と東京大学の研究グループが、血中のインスリン濃度の変化によって、肝臓でインスリン作用に関わる分子が個別に調整されていることを発見した。 血糖値を一定に保つ「恒常性維持機構」を解明することで、糖尿病の新たな治療法を開発できる可能性がある。 体には、体の中と外の環境の変化に対応しながらも体の内部環境をできるだけ一定に保とうとするメカニズム、すなわち「恒常性維持機構」(ホメオスタシス)が備わっている。これは生命現象の基本原理のひとつだと考えられている。 正常であれば、恒常性維持機構の働きにより、血圧や血糖値は一定の範囲内に保たれる。それ破綻すると、2型糖尿病や肥満、メタボリックシンドロームが引き起こされる。 九州大学生体防御医学研究所の久保田浩行教授の研究グループは、東京大学の黒田真也教授との共同研究により、血中のインスリン濃度の変化によって、肝臓でインスリン作用に関わる分子が個別に調整