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ブックマーク / magazine-k.jp (9)

  • ZINEの生態系とローカリティ

    小規模の印刷出版物にはさまざまな呼び方がある。小冊子やパンフレットといった一般的な言い方のほかに、「ミニコミ」「同人誌」「タウン誌」「リトルマガジン」「リトルプレス」「インディーズ・マガジン」「ジン」などが挙げられるが、和製英語も含むそれぞれには特定の歴史的文脈があり、どう呼ぶかで作り手の意識までがわかったりもする。 出版の「正史」の外で綴られ、編まれ、そして読まれてきた、こうした小規模出版物の歴史をまとめたがこの秋、あいついで刊行された。ひとつは雑誌「アイデア」での連載をまとめた、ばるぼら・野中モモ編著『日のZINEについて知っていることすべて〜同人誌、ミニコミ、リトルプレス 自主制作出版史1960-2010年代』(誠文堂新光社)で、もうひとつは南陀楼綾繁『編む人〜ちいさなから生まれたもの』(ビレッジプレス)だ。こちらは「彷書月刊」「雲遊天下」といった、それ自体が「小規模出版物」で

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    kontonb 2017/12/01
  • 第1回 出揃った電子コミックのプレイヤーたち

    「電子コミックの未来はどこに?」というタイトルで「マガジン航」に原稿を書いたのは2014年10月。その後、電子コミックビジネスをめぐる状況はどのように変化したのだろうか? 進んだのか、退いたのか、留まっているのか。結論を先に言えば、先は長いもののかなり前進した。とくに、2016年の進化は目覚しく、おそらく、10年後のマンガ産業論の研究者は、昨年を「重要な1年」と位置づけるはずである。 電子コミックに舵を切った出版社 まず数字から見てみよう。 出版科学研究所が発行する月刊誌『出版月報』2017年2月号の特集「紙&電子コミック市場2016」によれば、2016年(1月~12月)の紙版、電子版を合わせたマンガの販売金額は4,454億円で前年比100.4%。マイナス基調が続いていたマンガ業界にはわずかとはいえ嬉しい数字となった。内訳は、紙版が2,963億円で90.7%とマイナス。とうとう3,000億

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    kontonb 2017/04/25
  • いま「翻訳出版の危機」はどこにあるか?

    9月24日、「翻訳出版の危機」というただならぬ見出しに、慌てて読んでみたコラム。未来社社長の西谷能英氏が「出版文化再生」と題したブログで書いたもので、「未来」2016年秋号に「出版文化再生26」として掲載予定だという。 折しもこの時期、再出発を狙ったという「東京国際ブックフェア」が開催されていた。だが今年は完全に「一般消費者向け」のイベント化しており、翻訳権売買に関わる者としては完全に締め出されたような思いもあった。なので、このブログ記事もブックフェアのあり方を問う内容かと思ったら…。そこにはこんなことが書いてあったので、かなり驚いたのだった。 ここ最近のことだが、人文系専門書の翻訳出版において、原書にはない訳者解説、訳者あとがきなどの収録にたいして原出版社側ないし原著作権者側から(あらかじめ版権契約の段階で)厳しい制約が課されるようになってきたことであり、そうした文書を付加する場合には事

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    kontonb 2016/10/11
  • 私が有料メルマガ配信をやめた理由

    私は有料のメールマガジン(メルマガ)の配信を2015年ごろにやめた。その理由を語ると同時に、これまでの経験をふりかえってみたい。 無料メルマガの時代 もともと「まぐまぐ」が始まった頃1990年代後半から、私は無料メルマガを配信していた。一時は1000人くらいの読者がいたと記憶している。現在は休刊中だが、2006年ごろまで、10年ぐらいは定期的に発行していた。 当時発行していたメルマガのタイトルは「ライター兼大学院生のてっちゃんニュース」だった。いま考えれば、色気も味気もないタイトルだが、新聞記者をやめて大学院に入り直し、ネット上の独自メディアの可能性をいろいろ探っていた時期だったのだ。 ほかにも自身のホームページ「てっちゃんのお元気でクリニック」のコンテンツがあり、さらに電子掲示板やチャット、ブログがあった。それらの一つに、私はメルマガを位置付けた。いまで言えば、ツイッターやフェイスブック

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    kontonb 2016/05/17
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  • マーケティングを超えるクリエーターたち

    経済学者のジョン・メイナード・ケインズが20世紀の前半に用いた「アニマルスピリット」という言葉があります。「野心」や「欲望」といったニュアンスで使われますが、要するに「成功したい」という人間の意欲をさす概念で、こうした欲望こそが「人間の経済活動を推進する」とされるものでした。 たとえばデフレ下では、モノの価値が下がります。それは逆にいうとお金の価値が上がる現象。ということは、人はただ現金を握っていれば、自分の財産が増えていく。アニマルスピリットをたぎらせて冒険に挑むよりも、安全志向のほうが有利ということになってしまいます。 実際、デフレ時代には安全志向というか、欲望の薄い人々の登場、いわゆる「草系」の人々が話題になったりしました。この傾向は現代も続き、メディアではしばしば「若者の~~離れ」などと、車のようにかつてはステイタスとされたものにこだわらなくなった状況が取り上げられます。 これで

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    kontonb 2015/01/19
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  • NDL所蔵古書をプリントオンデマンドで

    2014年4月21日、インプレスR&D社国立国会図書館(以下NDL)のパブリックドメイン古書のオンデマンド印刷版を、Amazon及び三省堂書店で販売開始すると発表しました。これはNDLがインターネットですでに公開している「近代デジタルライブラリー」の350,000冊の書籍データのうち、著作権保護期間を経過してパブリックドメインとなったコンテンツに限り、紙のとして販売するというものです。 インプレスグループで電子出版事業を手がける株式会社インプレスR&D(社:東京都千代田区、代表取締役社長:井芹昌信)は、スキャニングデータ(画像)を印刷・製可能なページデータに整形する技術により、国立国会図書館NDL)のパブリックドメイン古書コンテンツをAmazon.co.jp「プリント・オン・デマンドプログラム」を通じたPOD書籍として販売を開始しました。 第一弾として、Amazon.co.jpでは

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    kontonb 2014/05/08
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  • 電子出版権は本当に海賊版対策になるのか?

    では先月25日に「電子出版権」なるものが整備されるという著作権法改正案が国会で可決されることになったのだとか。どこのマスコミもこれで、著者に代わって海賊版の差し止め請求ができるとかで出版社が喜んでいるかのように報じている。しかも、どういう道理なのかさっぱりわからないが、これで電子書籍がさらに普及するんだそうだ。 なんか人ごとですみませんねー。 でも、ニュース記事を片っ端から読んでも、納得いく説明が得られない。今まで出版権の取り決めもなしにどうやって電子書籍を出していたのか。差し止め請求したところで、それだけで海賊版がなくなるとでも思っているのか。目と目の間に浮かび出たクエスチョンマークが消え去らない。いちばん突っ込んでそうなのが毎日新聞のこの記事かな。ますます意味不明の書協(日書籍出版協会)代表者の発言もあるんだけど。 これで誰が得をして、何が裁かれるのか。実際に取り締まらなければな

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    kontonb 2014/05/07
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  • アマゾンは一般書の出版社として失敗したのか?

    一昨年のブック・エキスポでは元タイム・ワーナーブックス(現アシェット)CEOのラリー・カーシュバウムがアマゾン出版(amazon publishing)の発行人として抜擢され、ニューヨークに編集部を構えたというニュースで持ちきりだった。いよいよ一般書の出版社として中抜きどころか源泉から牛耳る気になったのだと。そのカーシュバウムがアマゾン出版を退任したことで、出版界は大きな騒ぎになっている。 「アルゴリズム出版」からジャンル小説、さらに一般書へ カーシュバウム就任以前の2009年から、アマゾンは少しずつ自分のところでを出し始めていた。Encoreというインプリントでは、他社から出て絶版になっていたタイトルや自費出版されたものから、売れそうなタイトルを見つけ出して再発行するというのをやっていた。そして他の国のベストセラーチャートを見て英語に翻訳して出したら売れそうなものを出すCrossing

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    kontonb 2013/10/29
  • 「本屋はブギーバック」第3回 わらしべ文庫から垣間みえる街の生活の柄 « マガジン航[kɔː]

    大阪駅からJR環状線内回りで3駅目にあたる西九条駅と、阪神なんば線千鳥橋駅の両駅の間に、「此花朝日橋」というバス停がある。住所で言うと大阪市此花区梅香一丁目。ごく普通のありふれたバス停だが、ちょっとその後ろを振り返ると不思議な風景と出会うことができる。街中にひっそりと、しかしほどよい主張をもって佇むこの棚。そしてその前を素通りする人たちもいれば立ち止まる人たちもチラホラ。これが回で紹介する「わらしべ文庫」だ。 簡単に説明すると、読まなくなったや誰かに譲りたいを、そこにあると交換できる仕組みをもった棚のこと。この街に住む中島彩さんが考案し、2012年2月から始めたプロジェクト。その内容はさることながら、一体どういった背景でこのような棚が街頭に置かれることになったのか。棚の変遷を直接紹介してもらいながら、ことの経緯をお伺いした。 のわらしべ交換ワールドへ まずは、わらしべ文庫の

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    kontonb 2013/06/04
    「本屋はブギーバック」第3回 わらしべ文庫から垣間みえる街の生活の柄 « マガジン航[kɔː]
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