主将をつとめた世界選手権ではメンバーにお守りを手作りした寺本(右から2人目)。セルフィーもお手のもの。 新型コロナウィルス問題による緊急事態宣言でナショナルトレーニングセンターが閉鎖されるなど、東京五輪を目指すアスリートたちは厳しい状況下に置かれている。そんな中、左アキレス腱断裂からの復活を誓い、懸命なリハビリを行なっているのが、体操女子の寺本明日香(ミキハウス)だ。 衝撃のニュースが飛び込んできたのは2月のことだった。強化合宿中の2月6日に左足首を負傷し、翌7日にアキレス腱を手術。開幕まで半年を切っていた東京五輪は絶望的と思われた。だが、身長141cmの体に宿る不屈の精神は見事だった。手術翌日の8日にはベッドで上半身のトレーニングを開始していた。 そばに寄り添っていたのは、9年間の代表活動で示してきた“ピンチに強い寺本”の底力を信じるコーチ陣だ。振り返れば寺本は、世界選手権初出場だった'