シンガポール代表のベルント・シュタンゲ監督(66)は敵地で守りきって、引き分けに持ち込み勝ち点1を手にした。「期待もしなかった結果にたどり着くことができた」。喜びと驚きとともに結果を受け入れた。 ドイツ人監督は会見の最後に報道陣から拍手を浴びた。これにテーブルに置かれたスポンサーのビールを指さし「ドイツだったらこれを飲むんですが。1本もらっていいですか?」と笑わせた。 ビールは会見後に届けられることになったようだ。
鹿児島県・口永良部島(くちのえらぶじま)の新岳(しんだけ)で爆発的噴火が発生し2日目を迎えた30日、帰島の見通しが立たない中、島の男たちは必死で前を向いた。口永良部島活性事業組合の副組合長・久木山栄一さん(36)が中心となり、08年から続けるカライモ(サツマイモ)栽培。取引先はお隣屋久島の名産、芋焼酎「三岳(みたけ)」だ。噴火の影響でイモが枯れてしまう恐れもあるが、希望を捨てずに帰れる日を待っている。 避難所から移動する、おばあちゃんの重たい荷物を無言で手に取り、車の荷台に積んだ。多くの島民が36歳の若頭に話しかける。噴火の大きなショックは表に出さない。久木山さんは笑顔で避難所を明るくする。 29日、爆発する瞬間までカライモ畑で作業をしていた。「雷とジェット機のごう音が一緒に来た感じ。噴煙を見て命の危険を感じた」。それでも退避直前、畑に網をかける作業を忘れなかった。鹿に食べられないための対
1967年(昭42)、日大卒業後、福島県南部の石川町にある学法石川高に赴任した柳沢泰典監督は、弱小だった同校を春夏通じ11度甲子園に出場する強豪に育て上げた。だが、総監督になって3年目の1999年(平11)夏の甲子園。スタンドで応援している最中にくも膜下出血で倒れ、そのまま54歳でこの世を去った。そばで支えてきた妻幸子さん(69)は「情熱の人だった」と振り返る。 柳沢は31年務めた監督を退くと、妻幸子と毎晩愛犬の散歩をした。今までゆっくり取れなかった夫婦の時間。話は尽きなかった。99年、しし座流星群が瞬く6月の夜。隣で歩きながら夫が漏らした言葉は幸子の胸に深く刻まれている。 幸子 歩きながら「俺は60まで生きない。自分のことが分かる」って言うんです。「監督をやって喜びは2倍、苦しみも2倍、悲しみも2倍だったから悔いはない」と。空に向かって「俺はお前には迷惑をかけない」と何度も言って。「また
「もう1度、同じような場面になっても、俺は同じようにファウルをしてでも止めると思いますよ」-。 G大阪のDF岩下敬輔(28)は、クラブハウス横のベンチに座ってスパイクを脱ぎながら、そう言った。 「同じような場面」とは、5月16日にあったJ1第12節・G大阪-川崎F戦(万博)でのこと。1-1で迎えた後半ロスタイムに“事件”は起きた。しびれるような試合展開の最後。川崎FのFW大久保嘉人(32)が、タッチライン際のボールをうまくトラップして、すぐに前を向いた。目の前にいたのはMF遠藤と、DF岩下の2人。すぐにトップスピードに乗ってフェイントをかける大久保に、遠藤はあっさりとかわされた。岩下も止められない。 残されたのはGK東口だけ。まさしく失点のピンチだった。その瞬間、岩下は両手で大久保の肩と左腕をつかみ、まるでラグビーのタックルのように倒した。 悪質なファウル。そんな表現がピッタリだった。1発
女子高校生(JK)が下着が見えるような格好で折り鶴を折る姿をマジックミラー越しに客に見せたとして、警視庁が労働基準法(危険有害業務の就業制限)違反の疑いで、東京都豊島区の「JK作業所」と呼ばれる店の経営者の男(41)ら3人を逮捕していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。 警視庁は、店のサービスが、18歳未満の年少者に就業させてはいけない客に性的な興奮を与える有害業務にあたると判断。今年3月に家宅捜索していた。 捜査関係者によると、男らは2月、豊島区の店舗で、18歳未満と知りながら女子高校生を雇い、マジックミラー越しに両足を広げた状態で男性客に見せた疑いが持たれている。 この店では、薄い木の板で仕切られた半畳ほどの個室で制服姿の少女の「作業」を見ることができるようになっていた。 この店のサービスは「JK見学店」と呼ばれるJKビジネスの一種。業界で同店の系列店とされていた店を利用した
「ボンバーレフト」ことWBC世界スーパーフェザー級王者の三浦隆司(30)は、故郷秋田・三種町に妻子を残し、東京に単身で暮らしながらボクシングに励む。2週に1度帰るという町には、チャンピオンの力になる何かがあるに違いない。秘密を探るべく三種町を訪ねると、3人の「女神」が待っていた。 チャンピオンベルトを巻いて引き揚げる三浦隆司=13年4月8日 三浦隆司(左)はエドガル・プエルタに左ストレートを浴びせる=14年11月22日 秋田道を八竜ICで降りると茶色い田んぼの風景が広がった。まず出迎えてくれたのが妻の彩美さん(30)。2人は八竜中学校の同級生。高校から交際をスタートさせ11年に結婚。長く三浦を支えてきた女性だ。 彩美さん 本当にそれ、と決めたらそれしかしない。昔から何も変わらないんです。高校の時も友達と遊ばないで、とにかくボクシングの練習。「部活ばっかりやって何が楽しいんだろ」と思うぐらい
今月20日に都内の自宅で自殺した加瀬邦彦さん(享年74)について、ザ・ワイルドワンズの名付け親で旧友の加山雄三(78)がコメントを発表した。 「本当にショックで、今はどうやっても心の整理をつけることが出来ない。同じ茅ケ崎に育って、おれの幼なじみといったら加瀬、おまえしかいないんだよ。それに、想い出がたくさんありすぎる。最初に君がギターを教えてくれって言ってきた時、こんなに覚えの悪いやつはいないって思ってたけど、その後ワイルドワンズを結成させ、いろんなアーティストに曲を提供したり、プロデュースしている君を見て、自分のことのように本当にうれしかったんだよな。君はグループサウンズという日本の音楽の歴史に、多大な影響を与えたミュージシャンの1人だと思う。友人として心底誇りに思っているよ。ワイルドワンズはメンバーみんなが仲良く、一緒にツアーを回ったり、共演したことも数え切れないほどあったよな。考えて
DeNAに“マリオ”が帰ってくる!? 6月の交流戦期間中に、大洋時代の86年から90年まで活躍したカルロス・ポンセ氏(56)を招くことが20日、決まった。口ひげをトレードマークに「スーパーマリオブラザーズ」マリオの愛称でファンに愛された人気者。6月7日の西武戦でイベントの「ひげ審査員」を務め、横浜スタジアムを盛り上げる。悲願のCS進出のために、名助っ人の来訪はナインにとっても心強い援軍となりそうだ。 口ひげ自慢のダンディーさん、集合~!! 多彩なイベントで観客数を伸ばしているDeNAが、またもユニークなイベントを企画した。6月7日の西武戦で、かつて大洋時代に本塁打王(88年)と打点王(87、88年)を獲得したポンセ氏が、“応援来日”のため横浜スタジアムを訪れる。関係者と旧交を温めるとともに、トレードマークの口ひげにちなんだイベントでは来場者をステージに迎え、「ひげ審査」を行う。認定者には割
J3福島はアウェーでYS横浜を破り、2連勝で4位に浮上。前半22分に新人DF星雄次(22=法大)がプロ初ゴールとなる決勝点を奪った。 新人左サイドバックの一撃が、福島を連勝に導いた。前半22分、カウンターから味方がドリブルで相手ゴール前へ。全力でサポートに走っていた星雄にボールが渡ると「狙ってました」と右足を振り抜き、鮮やかにネットに突き刺した。横浜の下部組織に入った中学時代から何度もプレーしたニッパ球での決勝点。「ここで決めたのは初めてだし。両親が初めて見に来た試合で決められてうれしい」と喜びを爆発させた。 デビュー戦の悔しさを晴らしたかった。豊富な運動量を武器に15日の開幕戦で先発に抜てきされたが、前半にオウンゴールで先制点を献上。黒星発進となった責任を感じていた。「どこかで取り返したいと思っていた。これでプラスマイナスゼロですかね」と胸をなで下ろした。 約1カ月半前まで練習生で、ポジ
肺炎のため89歳で亡くなった人間国宝の落語家、桂米朝さんの長男で落語家、桂米団治(56)が20日午前、大阪市内のホテルで、兄弟子の桂ざこば(67)とともに記者会見を開き、「私は大往生やったと思います」と語った。 09年以降、複数回の脳梗塞を患い、その都度克服。昨年夏、夫人を亡くした直後から肺炎で入院。同秋、そして、今年1月下旬に危篤状態に陥り、医師からは「はっきり言うたらご寿命です。あちらへ行く準備をしていると思います」と説明されていた。 それだけに、覚悟を決めていたのか、父であり師匠の米朝さんへの感謝の気持ちが強く、米団治は時折、笑顔さえ浮かべて、父の闘いを振り返った。 米団治によると、最近は小康状態を取り戻していたが、19日夕に病院から「血圧が下がっている」と連絡を受け、急行。弟子や親族を呼び寄せ、集まったところ「眠るように亡くなった」と説明した。 一方、米朝一門の筆頭的立場のざこばは
先日、1本の電話があった。 「お店を閉めることにしたのよ。30年頑張ったんだけどねぇ。今まで応援してくれてありがとうね」 声の主は、京急能見台(のうけんだい)駅に隣接するハンバーガーチェーン店「サンテオレ能見台店」(横浜市金沢区)の大塚幸子さん(64)。30年間の営業にピリオドを打ち、3月18日をもって閉店すると言う。 「いつも明るくて、何でも話を聞いてくれる」。選手に大人気だった大塚さん。プロ入りした松坂がひょっこり姿を見せに来ることもあった。(98年夏撮影) この店はソフトバンク・松坂大輔投手を筆頭に、横浜高校野球部のお腹と心を満たしてきた選手ご用達の店。テレビや雑誌でも多く取り上げられてきた。 大塚さんは、夫で店長の義雄さんと笑顔で球児を迎え続け、「コーチには内緒よ」と、現役選手たちにハンバーガーを差し入れしてきた。 その“サンテ”がなくなる。 「うそだ。最悪でしょ(泣)」 「能見台
結果が出なければ俺がやる! 2月のラグビー日本選手権でヤマハ発動機を初優勝に導いた清宮克幸監督(47)が17日、地元開催となる19年W杯の日本代表監督へ名乗りを上げた。東京・千代田区の日本記者クラブで会見し、9月開幕のW杯イングランド大会に臨むエディー・ジャパンにエールを送りつつ「結果が出なければ別の方向にかじを切ることになる。そうなれば名乗りを上げる」と発言。日本ラグビー界の革命児が公の場で突然、次期監督への立候補を表明した。 シーズンを終えた公の場で、異例の表明となった。清宮監督は、9月開幕のW杯に臨む日本代表に「大きなチャレンジになると思う」とエールを送る一方で、続けてこう切り出した。 「15年W杯で失敗したら今のやり方がダメということ。違う方向にかじをきらないとダメでしょうね。ダメな結果が出れば、(次期代表監督に)候補の1人として名乗り出る」 日本一で飾ったシーズンを振り返る会見の
NHK紅白歌合戦の総合司会などを務めた元NHKアナウンサーの生方恵一(うぶかた・けいいち)さんが15日午前8時46分、肺炎のため東京都練馬区の病院で死去していたことが20日、分かった。81歳、前橋市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻かほるさん。 1956年にNHKに入局。「NHK歌謡ホール」「ひるのプレゼント」などの司会を務め、温かな人柄と軽妙な語り口で人気を得た。紅白歌合戦の総合司会も担当したが、84年の放送で「都はるみ」を「ミソラ」と言い間違えて話題になった。 85年にNHKを退職後も、フリーアナウンサーとして日本テレビ系「お昼のワイドショー」でキャスターを務めるなど、多くのテレビ・ラジオ番組で活躍した。講演や執筆活動も積極的に行い、著書に「生放送だよ人生は」などがある。 約5年前から糖尿病を患い、腎不全で透析を受け、3年前から徐々に体調が悪化していた。
日本ラグビー協会は14日、11月1、8日のマオリ・オールブラックス戦と、9日からの欧州遠征に参加する日本代表メンバー30人を発表した。初選出は、トンガ出身のNO8アマナキ・レレイ・マフィ(24=NTTコミュニケーションズ)ら3人。マフィはトンガ代表入りの打診を受けながら、思い入れのある日本代表入りを決断。来年9~10月のW杯イングランド大会出場を目指す。 打診があと1週間遅かったら、日本代表メンバーに入っていなかったかもしれない。マフィは「順番が逆だったらトンガだったかも」と笑う。9月の代表候補合宿に招集すると連絡を受けた1週間後、トンガから代表入りのオファーを受けた。トンガ代表は高校時代からの夢だったが、ある理由から断った。 U-18、19、20と年代別のトンガ代表に選ばれたマフィは、花園大(関西大学リーグ2部)4年時の昨季、トンガ代表に入れてほしいと直訴した。だが、トンガのヘッドコーチ
イングランド代表のホジソン監督は、12日のエストニア戦(1-0で勝利)にリバプールFWラヒーム・スターリング(19)が、疲労を理由に出場を辞退したことを明かした。14日付の英紙インディペンデントが報じた。 W杯以降、チームの中心選手となったスターリングだが、疲れていることを理由に格下エストニア戦の試合に出場したくない旨を監督に申し出た。しかし、チームは格下相手に得点が奪えず。スターリングは0-0の後半19分に途中出場した。同28分に主将FWルーニーがFKを直接決めて、なんとか勝利を手にした。 疲労を理由に出場を辞退したスターリングのツイッターには「おい!スターリング。消えうせろ!」など、多くの批判コメントが届いた。これに対して同選手はツイッターに「今、聞いている…。人間でごめんなさい。今は家に戻っているところ」と謎めいたコメントを書き込んだ。 スターリングに批判が集まるのは明らかだが、プラ
浪商(大阪、現大体大浪商)、南海、ダイエーで活躍し「ドカベン」の愛称で親しまれた香川伸行(かがわ・のぶゆき)氏が26日午後、心筋梗塞のため福岡県朝倉市の甘木中央病院で急死した。52歳。徳島県出身。葬儀等の日程は未定。同県朝倉郡の自宅で倒れているところを家族が発見。救急搬送されたが帰らぬ人となった。 ◆香川伸行(かがわ・のぶゆき)1961年(昭36)12月19日、徳島県生まれ。浪商から79年ドラフト2位で南海入団。捕手だけでなく86年には三塁手としても21試合に出場。89年に引退した。現役通算714試合、460安打、270打点、78本塁打、打率2割5分5厘。現役時代は170センチ、96キロ。右投げ右打ち。
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